雪が一年中降り続く街、ケテルブルク。
私達にとっての故郷。


周りを見渡す限り“白”


白は私にとって懐かしいもの。
ふと、目を閉じるだけで、あの頃を思い出せるから。





+good old memory+






「ジェイド〜、ピオニー〜、どこぉ?」


今にも鼻水が垂れそうな小さい頃の私は、幼馴染みである二人を探していたんです。


理由は3人はかくれんぼをする事になったからで。
かくれんぼをしようと言い出したのは私です。
その自分が鬼となって2時間。




……未だに二人が見つからない。



「うぅ…」


見つからず、しかも、いつもより寒い。
鼻水と見つけられない悔しさに涙まで出てくる。


どうしてあの時見つけられなかったのでしょうか。


今思えば、あれは本当に酷かったんです。
だって二人は……



「サフィール、お前本当に探すの下手だな」
「おかげで、見つかるのを待ってる僕等の方が風邪を引く……」


いきなり声がして振り返ると、二人が立っていたんだ。


「ピオニーぃぃ!ジェイドぉぉ!!」
「僕に引っ付くなよ」
「お?泣き虫サフィールのお出ましだな」


二人に抱きつくと、二人は苦笑してサフィールを見ていて……
(ジェイドは軽く足を踏んできたけど)



後で聞いたら、二人は、ずっと私の後をつけていたんだって言うんですよ。
道理で見つからないはずです。




え?なんで私がこんな話をするかだって…?


久々に故郷に帰省したからですかね。
あぁ、帰省したからじゃないですよね。


私の目的は、ただ一つ。
あのジェイドを思い出のあの場所で待つだけ……



『もうあの頃には戻れないと知っているから、
あの日の思い出を思い出してしまう自分がいるんですよ』






「さぁ…行きましょうかロニール雪山に」





□END□

私は久々にアビス小説を書いて何不明なものを書いたのでしょう。
自分は本当にアビスの中ではサフィールが好きなんだなぁって自覚しました。

誰に言ってるのかは…皆さんのご想像にw